オーストリア最良の赤ワイン産地のひとつであるノイジードラー湖北東部に、彗星のように現れた鬼才トマス・レーナーの作品をご紹介します。
　創業は2006年。今世紀初頭に祖母が入手した畑を元に、自身でワイナリーを設立しました。以降畑を拡充しながら今日まで、完全オーガニック栽培を実践しています。
　型破りで独創的、激しいパッションを感じさせる彼と話していると、かの国が生んだ偉大な作曲家たちも、きっとこのようだったのだろうと思わせられずにはいられません。
　「醸造は自己流です。当たり前と思われていることも含めてすべてに問題を提起し、ゼロから考えます。毎日、1000のチャレンジを行い、すべてを理解しようと努めています」。
　「僕はしばしば、自分は何者かと問いかけます。時に混沌として、情熱家で、完璧主義者で、磨かれてなくて、純粋で、衝動的で、野性的で・・・。僕のワインは僕の写し鏡であり、僕が飲みたいと思うワインを造ります」（トマス・レーナー）。